受賞者インタビュー
TORII HALL 様
鳥居さん、ご無沙汰しております。ソウルの受賞式から1年と4か月がたちました。今日までの新たな試みについてお聞かせください
2014年スティービー賞で評価していただきました上方文化再生フォーラムの活動を今年(2015年)も12月まで継続します。
目的は上方芸能が発祥した大阪・ミナミの文化力を再生、維持させることで、大阪の「財・官・民」と、東洋一の演劇資料館を持つ早稲田大学が連携し、文化をより深く掘り下げて国内外にアピールしております。
TORII HALLとしては引き続き伝統文化のプラットフォームの役目を果したいと思っています。
同時に難病ポルフィリン症の患者さんと家族を支援する「さくらの会」の関西支部を立ち上げます。難病認定されたばかりで治療法もまだわからないのですが、孤独になるのが一番いけませんのでここに来て患者さんに経験談や体験談をしゃべっていただくことによって、私達も理解を深められると思います。
2014年スティービー賞で評価していただきました上方文化再生フォーラムの活動を今年(2015年)も12月まで継続します。
目的は上方芸能が発祥した大阪・ミナミの文化力を再生、維持させることで、大阪の「財・官・民」と、東洋一の演劇資料館を持つ早稲田大学が連携し、文化をより深く掘り下げて国内外にアピールしております。
TORII HALLとしては引き続き伝統文化のプラットフォームの役目を果したいと思っています。
同時に難病ポルフィリン症の患者さんと家族を支援する「さくらの会」の関西支部を立ち上げます。難病認定されたばかりで治療法もまだわからないのですが、孤独になるのが一番いけませんのでここに来て患者さんに経験談や体験談をしゃべっていただくことによって、私達も理解を深められると思います。
受賞されてから良いニュースは何かありましたか?
受賞式の少し前3月にフランスのパリで開かれたジャズコンサートに参加しました。その時からモンマルトルとミナミは繁華街で、文化芸術の発信地でと共通点が多いと思っていたのですが、ついにパリとミナミ小学校で子供達のビデオレターの交換が始まりました。この交流の記念に文楽の公演をパリでという計画を立てています。 スティービー賞は日本文化を広げる際に助けになりましたか? TORII HALLのある大阪ミナミはインターナショナルな地域で、近くの南小学校は170名の生徒の内42%が外国籍の子供達で、15の国にわたりますが、中でも一番多いのが30数名を占めるフィリピンの子供です。 来年2016年は日本・フィリピン友好親善60周年で、フィリピン領事館にもご協力いただき、3月30日にバターン半島の小学校で児童交流をします。 |
ソウルでの受賞式の時にフィリピンから来られていた方々に「私は大阪でフィリピンの方々、特に母子家庭の支援をしてます」と話したら、「素晴らしい」って褒めていただいて、あの時感じたご縁が3月に実現しますので、そういう意味で良かったと思います。マニラでも交流の記念に文楽公演をしたいと思っています。
「ユネスコ無形文化遺産」に登録された歌舞伎や人形浄瑠璃文楽が出来上がった場所がここ道頓堀だということは、住んでる人もお商売をされてる人も意外に知らなかった話ですので、それを知ってもらうという意味で有効だったと思います。
「ユネスコ無形文化遺産」に登録された歌舞伎や人形浄瑠璃文楽が出来上がった場所がここ道頓堀だということは、住んでる人もお商売をされてる人も意外に知らなかった話ですので、それを知ってもらうという意味で有効だったと思います。
色々と精力的に活動されていますが、鳥居さんのモチベーションのもとになっているのは何でしょう?
大阪の観光名所の1つである道頓堀は1615年11月に完成していますので、今年がちょうど400年にあたります。当時の開削工事で犠牲になった方の中にはキリスト教の棄教者がおられた可能性もあり、11月11日に神道と仏教とキリスト教と宗教の垣根をはずして、みんなで船に乗って、川底に眠っておられる方のための合同慰霊祭を行います。ヨーロッパの方々を含む400年の間に亡くなった人達の礎があって、そこで花咲いた文楽や歌舞伎があり、今日に繋がっているという思いです。
ありがとうございました。(取材日:2015/10/28 by KAY Corp.)
大阪の観光名所の1つである道頓堀は1615年11月に完成していますので、今年がちょうど400年にあたります。当時の開削工事で犠牲になった方の中にはキリスト教の棄教者がおられた可能性もあり、11月11日に神道と仏教とキリスト教と宗教の垣根をはずして、みんなで船に乗って、川底に眠っておられる方のための合同慰霊祭を行います。ヨーロッパの方々を含む400年の間に亡くなった人達の礎があって、そこで花咲いた文楽や歌舞伎があり、今日に繋がっているという思いです。
ありがとうございました。(取材日:2015/10/28 by KAY Corp.)
Data
Torii Hall (大阪市)
上方ビルの4階にある100席の劇場でマイクを通さず生の声が響く広さで昔の寄席小屋のような雰囲気を大切にしている。毎月1日に「TORII寄席」を開催。若手落語家を育成する場になっている。貸し劇場として講座、演劇、音楽イベントなどにも利用されている。
上方ビルの4階にある100席の劇場でマイクを通さず生の声が響く広さで昔の寄席小屋のような雰囲気を大切にしている。毎月1日に「TORII寄席」を開催。若手落語家を育成する場になっている。貸し劇場として講座、演劇、音楽イベントなどにも利用されている。